クリーニング屋さんのしみぬきの順番

しみ抜きの手順は①油性 ②水溶性 ③蛋白質 ④色素漂白の順に落として
いきます。

① 油性処理の仕方
まずは、前処理での処理をしてドライ(溶剤)クリーニングします。
油性系洗浄剤をスプレーガン(染み抜き器具)を使ってシミの周りから
中心に向かって渦を書くように2〜5回ほど繰り返します。
この時生地などをいためないようにスプレーガン(染み抜き器具)の圧
と距離に注意しながら作業します。
バキュームで吸い取りながらシミを落とします。
エアーで生地を乾かします。

② 水溶性処理の仕方
シミの上に水溶性用シミ抜き剤をつけます。
バキュームで吸いながら、水溶用スプレーガンまたは超音波スプレーガン
すすぎ落とします。
この時も油性の場合と同じで外から中に向かって渦を書くようにすすぎます。
エアーでよく乾かします。
ウェットクリーニング(特殊繊維保護成分配合洗剤)による洗浄ができる素材
であればウェットクリーニングします。

蛋白質処理の仕方
水溶性の処理と手順は同じですがしみ抜き剤を蛋白処理のものに変えます。
中性洗剤と薄いアンモニア水の混合液をシミに付けスチームガンで少し熱を
加えながら超音波スプレーガンですすぎ落とします。
酵素も使う場合がありますが高価で種類もタンパク分解酵素や脂肪分解酵素
セルロース分解酵素、デンプン分解酵素など多く高価な染み抜き料金になります。

④ 漂白処理の仕方
漂白はとても難しい作業のひとつなので十分に注意しながら行います。
酸素系漂白剤の過炭酸ナトリウムを使用します。
アルカリ性の綿や麻、レーヨン(キュプラ)など植物性繊維(セルロース)に適し
ています。
過炭酸ナトリウムを中性洗剤水でといた物をはけ等で付け蒸気をあてる。
蒸気をあてますと泡が生じて漂白が進行します。
蒸気をあてたら水溶用スプレーガンですすぎます。
中和剤で中和します。中和剤塗り水溶用スプレーガンですすぎます。

酸性系の漂白剤である過酸化水素水も使用します。
毛や絹、プロミックスなどの動物繊維(主成分がタンパク)アルカリに弱い繊維、
白物によく使用します。過酸化水素水入れてハケ等でシミに付けます。
そして軽くスチームをあてて漂白を促進させます。
これを何回か繰り返しながら徐々にシミをぬいていきます。
染色堅牢度の低い物は脱色する恐れがありますので事前にテストしてから行います。
最後にスプレーガンで良くすすいで終了です。

当店では塩素系漂白剤は脱色するときのみ使用します。




油性処理と水溶性処理での範囲の染み抜き料金は安価でできますが、蛋白質処理、
漂白処理の場合の染み抜き料金は別途プラスして頂きます。
また酵素処理の場合の酵素資材代プラス染み抜き料金となります。

油性処理と水溶性処理での範囲  クリーニング料金のみ
蛋白質処理、漂白処理の染み抜き クリーニング料金プラス範囲指定一カ所300円〜
酵素処理の染み抜き クリーニング料金プラス範囲指定一カ所300円〜さらに酵素資材代
(当店処理で堕ちなかった場合クリーニング料金のみと成ります。)
どうしても染み抜きして欲しい場合、専門業者に依頼いたします。(お見積り致します。)


クリーニングの洗濯急便 西尾(有)はやしランドリー

お客様ご相談係  林 義保