ご家庭のお洗濯は「水洗い」です。
汚れとは、自然に汚れ成分が付着することです。
シミとは、食べ物などをこぼすことなど突発なことで部分的に付着することです。
ハンガーに着せかけて放置するだけでも汚れます。目に見えない大気中に漂っている油煙、スス、ほこり等が除々に付着し
汚れになります。
最近の衣類は極細繊維糸での服地です。汚れ成分は、繊維製品に吸着されやすい性質を持っています。
机や壁などに付いている汚れ成分も吸着します。人の皮膚の表面は皮脂油分に覆われています。この皮脂油分が
繊維に付着してしまいます。同時に垢も付着してしまいます。スス、ほこり等は個体物質はブラッシングである程度除去できますが
油煙や皮脂油分は接着成分となって繊維にスス、ほこり等を接着されとれにくくします。
だから衣類をクリーニングするということになります。単に汚れを落とすのみなら、水で界面活性剤を用いて、水温を高くして、
たたき洗いをすることにより効果がでます。しかし生地の素材、性質によってデザイン、風合いというファッション性が、
なくなってしまいます。
また、染色の(染色堅牢度が水によわい)水を媒体で染めますので、水に溶けやすいです。それから、形も変化します。
水分を含んだ繊維紡績糸の撚りは戻ろうとすりし、織ったり編んだ生地は縮み歪みます。シルエットも崩れてしまいます。
そこで水によって素材に影響しないで汚れを取る方法として、水を使わない方法がドライクリーニングなんです。
ドライクリーニングとは、水の代わりに、ドライクリーニング用溶剤を使うことです。
ドライクリーニング用溶剤は大ざっぱに分けて有機溶剤系と石油溶剤系があります。現在、環境問題等により有機溶剤系は
使用が難しくなっています。
クリーニング屋は水もひとつの溶剤として位置づけています。簡単に水とドライクリーニング用溶剤との違いは、コップ容器に水
もう一方にドライクリーニング用溶剤をいれます。両方にトイレットペーパーを入れます。撹拌すると、どうでしょう、
水の方は、溶けて形が無くなってしまいますが、ドライクリーニング用溶剤は、溶剤中の水分にも影響しますが、まず原型のままで変形しません。
だから衣類繊維も親水性だからドライクリーニングといわれる、水を使用しない溶剤系クリーニングが必須となります。
ただし根本的にドライクリーニングでは、油性のよごれ、油性のシミしか落とすことができません。
水溶性のよごれ、シミや色素を落とすにはドライクリーニング後、染み抜き作業やウェット(水による)クリーニングをすることになります。
ドライクリーニングはドライクリーニングでのメリットとデメリット、水洗いウェット(水による)クリーニングはウェットクリーニングの
メリットとデメリットがあります。
ご家庭のお洗濯は「水洗い」です。ドライクリーニングの特性を活かすには、上手にクリーニング店を利用しましょう。
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